再掲:コミュニティ心理学概念のまとめ

コミュニティ心理学会研究委員会編の「ワードマップ コミュニティ心理学:実践研究からのアプローチ」(新曜社)の校正が進んでいるが,そのなかで検討したコミュニティ心理学概念をまとめたものである(LINK)。

ロジックモデルの各要因の測定

プログラムの流れをインプット→アクティビティ→アウトプット→アウトカム→インパクトの順に整理整頓して捉えるのがロジックモデル(LM)である。LMの各要因を高い信頼性のもと測定するのには一体,何項目必要なのか。特に目安は存...

事例検討会(第2回)のメモ

今年の5月に実施した事例検討会につづき,2回目の検討会を開催する準備を進めています。今回は「心理支援におけるグループ・プログラムの実践と評価」について,横山孝行先生(東京工芸大学)にご発表いただきます。10月頃を予定して...

データ収集

3年のゼミ生がお世話になっているプロジェクトにおいて,評価データ(ふりかえりデータ)の収集を行うことになった。ステークホルダーからの情報をもとに質問項目を作成し,データ収集を行う。M. パットンが提案する実用重視型評価(...

増補版

『ワードマップ プログラム評価(対人・コミュニティ援助の質を高めるために)』を2011年に出版し,プログラム評価論および関連授業において教科書として活用している。ただ加筆したい内容などが多くあり,出来れば増補版を執筆でき...

補足PPT(集中講義)

プログラム評価の概要に関するパワーポイント。 7/28/2017のトピック: ①評価クエスチョン(ワーク) ②評価可能性アセスメント ③実験・準実験デザイン(ワーク×2) ※教科書(p.192-228),補足資料(「実験...

集中講義(プログラム評価論)

プログラム評価論の夏季集中講義(2017年度,東京大学大学院教育学研究科)の日程。 ■7月25日(火)2-5限 ■7月26日(水)2-5限 ■7月28日(金)2-6限 ※関連リンク   ■ プログラム評価論 [...

ワークショップ

日本学生相談学会第36回大会においてワークショップを担当することになった。日時: 2018年5月19日(土) 13:00~18:00 (於:関東学院大学)テーマ: プログラム評価入門

質的評価

質的心理学会の15周年記念事業として出版される辞典の一項目(「質的評価」)を執筆することになった(学会員ではないのにお誘い頂き光栄に思います)。質的評価と聞けば真っ先に,M. パットンの評価アプローチが思い浮かぶ。質的ア...

質的・量的アプローチ

遡ること10年以上前の大学院のcomprehensive examのお題の1つとして提出した論文(というかリアクションペーパー)が質的アプローチと量的アプローチの認識論・方法論からの比較についてであったが,折に触れて見返...

エビデンスとベストプラクティス

Evidence-Based ApproachとBest Practice Approachの関係性についてまとめた図(LINK)。「フィールド実験の可能性」を「アウトカム評価の可能性」,「ベンチマーキングの可能性」を「...

RCT関連論文(プログラム評価論)

実験デザインに頼らない評価アプローチの可能性が検討されるなか,因果関係の特定においてはやはりRCTが優れている点が指摘されている。特に,教育領域でのRCTの応用が他の領域に比べて少ない理由が詳しく書かれている。 Cook...

ディベートに基づく評価(プログラム評価論)

下記の3つのモデルは,ファクトやエビデンスを参考に,政策やプログラムについてディベート方式で評価を行うアプローチである。当該政策・プログラムに賛成する側と反対する側とが、互いにデータ(ファクト・エビデンス)を持ちより,そ...

備忘録③ 演習用

犠牲者非難(Blaming the Victim)となってしまっている政策・プログラムは何か。 コミュニティ心理学×プログラム評価のミッションは、programmatic changeか、community change...

備忘録(統計的仮説検定への批判)

心理学研究法についての調べごとをしていたら、院生時代にNHST(null hypothesis significant testing)への批判について発表した際の資料が出てきたので、備忘録的に書いておく。(発表タイトル...

RCTによるアウトカム評価

以前にも検討したが,ランダム化比較試験(RCT)を反復的にウェイティングリストコントロールデザインの枠組みで行うRandominzed Weigthing List Control Design(RWLCD)に基づいたア...

シンポジウム(コミ心大会 2017.7.2)

■日本コミュニティ心理学会 第20回大会(於:上智大学) 研究委員会 企画シンポジウム 7月2日(日)13:10-14:40 コミュニティ心理学におけるプログラム評価:理論・実践・研究の方向性 司会・話題提供: 安田節之...

予防プログラムのベンチマーク

コミュニティベースの予防プログラム(Communities That Care)の導入研究に関してのベンチマークが参考になる。コミュニティ連合(community coalition)が「エビデンス」と「実践」の架け橋と...

EBPとベストプラクティス

より現実的なプログラム開発・実施のアプローチとして,エビデンスに基づく実践(EBP)の他に,ベストプラクティス(BP)の可能性を以前に検討した。どちらのアプローチをとるにしても,評価研究の知識や関連スキル(例:調査・測定...

事例検討会メモ

プログラムの事例検討会では単なる事例報告ではなく,下記のような視点を用いてディスカッションを行う予定: ■すでに行っている評価だけでなく,今後,どのように評価しようと思っているか。 ■評価実施に関して,困っていること,行...

ステークホルダー分析

プログラム評価を行う際には,評価結果のユーザーを明らかにすることが有用である。特に,評価者が組織等から評価を依頼された場合には,ステークホルダーが誰なのかについて,あらかじめ分析をすることが鍵となる。ステークホルダー分析...

研究テーマ(ゼミ)

2017年度開始に向けて,学部ゼミの研究テーマが決定した。今後、先行研究を深め、データ収集計画を立て、分析を行い、論文を仕上げていく。また,グループでのディスカッションや共同プロジェクトなども同時に進めていく。

effect size メモ

効果量(effect size)の平易な説明法について、大学院の時に効果量を大切にする先生から聞いた話のメモ: ■ 効果量(例:r)= 0.1 は,15歳と16歳の女子の平均身長の差程度(=small)。 ■ 効果量(例...

<お知らせ>プログラム評価事例検討会

コミュニティ心理学諸領域はもとより,さまざまな組織・コミュニティへの介入研究が盛んになるなかで,プログラム評価の意義や役割を検討・再検討する必要が出てきています。プログラム評価は従来の心理学研究法や社会調査法との親和性が...

レクチャー

2017年度からプログラム評価論に関するレクチャーを本務校の大学院(法政大学キャリアデザイン研究科)の「コミュニティとキャリア」(4単位30回授業)の後半部分で担当することになった(前半部分は,かねてから同科目を担当され...

ラボでの事例検討会の可能性

コミュニティ心理学諸領域はもとより,さまざまな組織・コミュニティへの介入研究が盛んになるなかで,プログラム評価の意義や役割を検討・再検討する必要が出てきている。プログラム評価は従来の心理学研究法や社会調査法との親和性が高...

業績の更新

自身の業績(リサーチマップ,グーグルスカラー)を更新した。今後は海外ジャーナルへの投稿にコミットすることが必要である。

様々な介入プログラムのデータベース

実践や評価のモデルとなるプログラムについて以前に検討したが,米国におけるコミュニティ介入やヒューマンサービス領域のプログラムをまとめたCommunity Tool Boxのページが参考になる。  

エビデンスに基づく実践とベストプラクティス

社会科学におけるエビデンスベースト(evidence-based)アプローチでは,ランダム化比較トライアル(RCT)などを中心としたフィールド実験の重要性が継続的に指摘され,プログラムの効果検証のスタンダードとなっている...

評価のキャパシティビルディング

評価のキャパシティビルディング(ECB:Evaluation Capacity Building)について研究を進めている。昨今では,プログラム評価の教育そのものを評価のキャパシティビルディングの観点から捉える試みもなさ...

システムズ・アプローチに基づいた評価教育

評価教育を行う上で,演習・実習(プラクティカム)の重要性は,多くの評価研究者が指摘するところである(例:Trevisan, 2004)。これは,プログラム評価の関連知識や方法論 の習得はあくまで必要条件であり,実際の評価...

評価の学び(メモ)

複数のチョコレートのうち(4種類),どのチョコレートが最も購入する価値があるか,どのチョコレートを購入すべきかについて下記の手順で考える(ゼミ・グループワーク): 評価規準を設定する(どのような観点・切り口で評価すべきか...

安田ゼミ

法政大学キャリアデザイン学部の安田ゼミでは,「活動をカタチに,効果をデータに」をモットーとしたプログラム評価の学びを行っています。各学生が興味・関心を持つ社会的な問題(社会課題)の理解と分析(2年後期),問題解決のために...

モデルプログラム

予防科学におけるリスク・プロテクティブ要因モデル(Risk-Protective Factor Model)[1]の普及は,その後のポジティブな青年発達(Positive Youth Development)モデルの発展...

課題図書:学部ゼミ ※随時追加

図書 ① 岡 檀 (2013) 『生き心地の良い町』  講談社 ② クランボルツ 他(2005)『その幸運は偶然ではないんです!』 ダイヤモンド社 ③ バリー・シュワルツ(2017)『なぜ働くのか(TEDブックス)』 朝...

ライフキャリア支援

ライフキャリア支援の理論やモデルを考えるうえで重要となるのが,キャリア支援(キャリア介入:Career Intervention)に関する考え方の変遷であろう。20世紀始めから現在に至るまでに,下記のとおりにキャリア支援...

「知覚された」効果(perceived effect)

プログラムの効果の評価(アウトカム評価)には,実験・準実験デザインをはじめとして,多数の方法やアプローチがある。これらのアプローチは,プログラムの参加者やサービスの利用者から「直接的」にデータを収集・分析し,その効果を推...

SCM

サクセスケースメソッド(SCM)¹ ²を用いた危機介入の効果に関するデータ収集の準備を継続している(共同研究)。 危機介入の対象は,某県の小学校・中学校の教員で,危機介入の成功例(サクセスケース:N=5),不成功例(ノン...

Teaching of Evaluation

プログラム評価の学びについては継続的に検討しているが,①評価を行うにあたっての社会的文脈(コンテクスト)およびステークホルダーの分析,②費用対効果の分析,③評価の予算案の策定(i.e, budgeting)の3つのトピッ...

プログラムの有効性

Efficacyとeffectivenessは共に「有効性」を表す用語であるため,同義的に用いられることが多い。しかし,予防科学(prevention science)の研究領域などでは両者は明確に区別されている。この違...

「インパクト理論」⇒「効果モデル」

プログラム評価領域では「インパクト」という用語が2通りに用いられている。ロジックモデルの要因において,およびインパクト理論(impact theory)においてである。 前者のロジックモデルの要因としてのインパクトである...

Responsive Evaluation (R. Stake)

スタッフルビームによる22の評価モデル(アプローチ)の分類によると,評価研究者のステイク(R. Stake)によるクライエント中心またはレスポンシブ(responsive: 応答的)アプローチによる評価(アプローチ19)...

評価の目的と評価者の役割

「評価」の目的は,①説明責任(アカウンタビリティ)を果たすため,②プログラムの改善・質向上のため,③プログラムの価値を判断するため(後の意思決定を含むこともある),④評価を通したプログラムおよび評価方法論の研究のための計...

ベンチマーキングによるプログラムの可視化

プログラムをいかに無理なく,効率的に可視化できるかを健康づくりプログラムを事例として検討した論文。ステークホルダー(指導者・運営者)に対して,①当該プログラムを実施するにあたり何が重要であるか(重要性:significa...

効果なし(no effect)に関するリーディング

量的な評価デザイン(例:実験・準実験デザイン)によってプログラムに効果なしと判断された場合のことについて以前検討したが,より理解を深めるためのリーディングとしては下記のものがある(3編): Chen, H., &...

プログラムの効果が認められない原因

教育プログラムや社会サービスの評価において実験・準実験デザイン(例:RCT)を活用した効果検証が行われ,もし仮に,「効果なし(‟No Effects”)」という結果が出た際には,少なくとも下記の5つの原因(可能性)を検討...

なぜサクセスケースメソッドか

The Success Case Method(SCM)は,方法論としては未だ発展の余地があるが,少なくともその考え方やアプローチは従来の研修プログラムの効果測定・評価では補いきれていない部分を枠組みに組み入れている(B...

developmental evaluation(M. パットン)

従来の評価研究は,プログラムのプロセスの評価を通した改善を目的とした『形成的評価(formative evaluation)』とプログラムのアウトカムの評価を通して効果検証を目的とした『総括的評価(summative e...

SCMによる効果の検討

学校現場(小学校・中学校)の教職員に対する危機介入(crisis intervention)の効果の検討を行うため,SCM(サクセスケースメソッド)の活用を計画。サクセスケース(介入が奏功したケース)へのインタビュープロ...

SCMにおける対象者の選定とインタビュープロトコル

SCM(サクセスケースメソッド)において,量的サーベイ(アンケート)を用いたインタビュー対象者の選定はステップ3にあたる。実際に誰をインタビューするかを決定するにあたっては,①アンケートで高得点だった人のみ(数名),②高...

リーディング

Success Case Method: Coryn, C., Schroter, D., Hanssen, C. (2009) Adding a time-series design element to the su...

22の評価モデル(D. スタッフルビーム)

  Ⅰ. 擬似評価 1. PR活動のための評価 2. 政治的にコントロールされた評価 Ⅱ.準評価 3. 評価疑問点等による目的が基本となった評価 4. 評価結果をもとに資金提供が行われるアカウンタビリティ目的の...

SCM

サクセスケースメソッド(SCM)では,プログラムの有効性(および効率性)が実施後のインタビューを通して検討される。ここでは特に,誰にどのような効果がもたらされたか(もたらされなかったか)を明らかにすることに焦点が当てられ...

ロジックモデル

ロジックモデルには合理性と矛盾点がある(合理性:あらゆるプログラムを可視化できる,矛盾点:各要因の単位ユニットが異なることがある)一方で,「アウトカム/インプット」は『有効性(effectiveness)』とされ,「アウ...

ロジックモデルの合理性と矛盾点

ロジックモデルは,プログラムを「インプット」→「アクティビティ」→「アウトプット」→「アウトカム」→「インパクト」という流れに沿って可視化するためのツールである。よって,どんなプログラムでも合理的に構造化することが出来る...

Success Case Method (SCM:サクセスケースメソッド)

インパクトモデル(類:ロジックモデル)を作成するところまでは,従来のプログラム可視化プロセスと似ている。SCMの特徴は,プログラムを実施した結果「どの参加者(利用者)に対してプログラムが効果的か」,また逆に「どの参加者(...

リーディング

Patton, M. Q. (2002). Teaching and training with Metaphors. American Journal of Evaluation, 23, 93-98. Datta, ...

レクチャー

本務校の法政大学キャリアデザイン学部では主に,ゼミのなかでプログラム評価の学びを取り入れているが,他大学での学部・大学院の非常勤(2016年度秋学期)では下記の通りに授業を進める予定: プログラム評価論 [心理学特殊講義...

リーディング

read again Ryan, W. (1976). Blaming the Victim. Random House, Inc. (Vintage Books Edition) Alinsky, S. D. (197...

可視化ツール

演習型のワークショップ等でプログラムを可視化する際に使用している演習ワークシートです。ご自由にご活用ください(B4あるいはA3に拡大して印刷して使用)。 LINK