第1部: プログラム評価とは何か(ディスカッション課題)
updated: 2023.11.25
■ 1-1. プログラム 【pp. 2-6】
- プログラム評価が対象とするプログラムとは「何らかの問題解決や目標達成を目的に人が中心となって行う実践的介入」のことを指すが,身近にあるプログラムの例は何か。自らが参加したもの,見聞きしたもの,あるいは運営等に携わったことのあるものなど具体例を挙げる。
- プログラムと同じような概念にサービスがある。両者に違いはあるか。もしあるとすれば,その違いは何か。
- 1で挙げたプログラムの例について,ゴールや目的は「健康(health)」「福利(well-being)」「生活の質(quality of life)」の向上のうち,どれに該当すると考えられるか。もし該当するものがない場合,プログラムのゴールは何か。
- 「利用者」「参加者」の視点が大切であるが,それをプログラム(の効果)と結びつけて考えるのは難しい。なぜか。
■ 1-2. 評価 【pp. 7-14】
- 「評価」と聞いて何をイメージするか。学校の成績評価,仕事の業績評価,ホテルやレストランの評価(格付け)以外で具体例はあるか。
- 「価値」の問題を抜きにして評価について考えることはできない。なぜか。
- スクリヴェン,ロッシ,ウェイス,チェン,パットンによる評価(プログラム評価)の定義について,①それぞれの共通点と相違点を挙げ,②自分自身が評価を行う際に参考になるであろう(拠って立つ)評価の定義はどれか。つまり,どの評価の定義が自分自身の評価活動にフィットすると考えられるか。理由も含めて考える。
■ 1-3. 調査との違い 【pp. 15-18】
- 調査と評価における「探求(※探究)の焦点」の違いについて,どこがどう違うのか。
- 「結果の一般性」の違いについて。なぜ調査の場合には重視され,評価の場合はそこまで重視されないのか(優先順位が低くなるのか)。
- 真実,リアリティ,価値からの視点を参考にして,調査と評価における「重要性の基準」の違いについて考える。
■ 1-4. 評価目的 【pp. 19-38】
- プログラム評価が対象とするプログラムは,「多くが利用者の健康や福利というそもそも貨幣価値に置き換えにくいものをターゲットとしている」(p. 19)。『1-1. プログラム』の1で挙げた例を参考にして考えてみる。
- 逆に,もし仮に,貨幣価値につながる経済的効果として捉えることが可能であるとした場合,どのように貨幣価値・経済的効果を定義し測定することが出来るか。[追加:そのような試みに賛成か反対か。理由は。]
- 1で考えたプログラムの例をアカウンタビリティ(説明責任)の視点から捉えてみる。どのようなヒト・モノ・オカネ・情報の流れが想定され,効果につながると考えられるか。
- 「プログラムの改善・質向上のための評価」(p. 23)では,評価は実践を「補完」する役割を果たすとされる。どういうことか。アカウンタビリティのための評価との違いは何か。
- 「プログラムの質向上への視点」(p. 24)の4つの視点を確認したうえで,自身のプログラムの例で検討する。
- 自身のプログラムを例にとると,ステークホルダーは誰のことを指すか。
- 利用者にもたらされるメリット(merit)と社会的な価値(worth)について(p. 28-31),それぞれの考え方および相違点について説明する。また,なぜメリットの総和が社会的価値とならないのか。
- 「価値判断の実際」(p. 31,図5)について,自身のプログラムを例にとって考えてみる。
- 用語確認: ①メリットに関する5つの次元(p. 32),②価値の統合に関する要因(p. 33)。
- 評価研究によって得られる「知識」とは何か。評価を予定しているプログラム(計画でも可)を具体例にとって考える(pp. 34-35)。
- 「評価結果を誰がどのように利用するのか」という疑問点について,自身のプログラムに沿って具体的に考える(pp. 36-37)。
- 11について,各ステークホルダー(利用者・実践者・運営者・資金提供者・評価者など)が有する「価値」を明らかにする。そして,評価においてどの(誰の)価値が優先されるべきかを考える。優先されるべき理由は何か。(pp. 37)。
- 補足:プログラムの評価目的の変遷(LINK)
- 補足:評価の目的と評価者の役割について(LINK)。
■ 1-5. 評価者 【pp. 39-46】
- 人は日常生活において様々な評価をしている。何をいつどのように評価しているか。出来るだけ多くの具体例を挙げる(p. 39)。
- 評価者の基本姿勢について。評価者は「理論家に対して」「実践家に対して」どのようなスタンスをとることが必要か【重要】 (pp. 39-40)。
- 実践家の役目はプログラムの効果を信じる(believe)ことで,評価者の役目はそれを疑う(doubt)ことであるとよく言われる。この意見に賛成か,反対か。理由も含めて検討する(pp. 40)。(LINK)
- 評価者には「あいまいさ」が必要である。どういうことか(p. 42)。
- 理論上・実施上・評価上の「問題」とは何を指しているか(pp. 42, 図2)。
- 評価目的別の役割とスキル(p. 43, 表1)を確認。
- 評価者には時として「役割葛藤」が生じることがある。どういうことか。また自身がプログラム評価を行ううえで予想される役割葛藤とは何か。
※ ディスカッション課題(プログラム評価論 LINK)