ベストプラクティス・「ベンチマーキング」・アプローチ
ベストプラクティス・アプローチが発展した背景を調べるために,W.E.デミングの著書をはじめとする古典を読みすすめるなかで,やはり現在,一般的に使用されている「ベストプラクティス(BP)」すなわち最新・最善の科学的な研究結果に基づく実践という意味でのBP(例:治療法・介入法)と経営学のなかで専門的に発展してきたBP概念とは異なることが分かった。前者は厳密には,エビデンスに基づく実践(EBP)/エビデンスベースド・アプローチ(EBA)である。
後者のBPが個人的に関心があるアプローチであり,より厳密にいうと,「ベストプラクティス・ベンチマーキング・アプローチ(BPBA)」である(LINK)。つまり最良とされる実践の内容およびプロセスを指標化・ベンチマークし,自身の組織やプログラムの質向上に役立てるというアプローチであり,その方法論をプログラム評価の枠組みから検討できればと考えている。