ロジックモデル,組織特性,評価キャパシティの測定

過去に作成したプログラムおよび実施主体(組織)に関する測定指標をメモしておく(参考:関連業績

 

■ ロジックモデルを規準とした測定指標(安田,2015):

インプット指標
①毎回の地域での活動を支えるために十分な人材(会員)がいる。
②会員は研修に参加するなどして,自身のスキルアップに努めている。
③活動場所のスペースや施設等が確保されている。
④活動するにあたって運営費に特に困ることはない。
⑤地域や自治体(例:○○市)と連携がとれている。
⑥会の存在や活動情報が,地域の人々に行き届いている。
⑦地域の風土やニーズに沿った活動が展開できている。

アクティビティ指標
①活動方針が明確である。
②活動方針に沿った運営がなされている。
③計画どおりに活動が行われていると言える。
④地域の人々に喜んでもらえるよう,工夫した活動が行われている。
⑤活動に問題点があった時には,うまく対処できている。
⑥全般的にみて,会の決まりやルールは守られている。
⑦会の運営には,各会員の意見が反映されている。

アウトプット指標
①活動への住民の参加率は高いと言える。
②活動への参加者は,リピーターが多い。
③活動への参加状況からみて,今後の活動の維持・継続に問題がない。
④会が「こんな人に参加して欲しい」と願う地域住民が参加してくれる。
⑤全体的にみて,会の運営は効率的であると言える。

アウトカム指標
①会への参加者に目に見える効果(例:健康増進)が出ている。
②参加者どうしの交流が増えている。
③参加者のなかから,リーダーとなる人が出ている。
④会の活動は,地域住民の健康維持に一役買っている。
⑤会の活動は,地域で多くのことを成し遂げている。

 

■コミュニティ介入の効果を高める組織特性の測定指標(4要因)(安田,2014):

リーダーシップ
①自分は周りの人と信頼関係を築くことに長けている。
②自分の考えや意見は、人から支持されることが多い。
③何事をするにも、目標やゴールを設定して取り組むのが得意だ。
④周りの人のやる気(モチベーション)を高めることが出来る。
⑤しっかりとした方法(計画)に従って、物事を成し遂げることが出来る。

エンパワメント
①グループとして活動する際には、皆と一緒に行動できる自信がある。
②グループで活動することは、自分自身にとっても勉強になることが多い。
③グループにおける話し合いなどで、まとめ役になることが多い。
④グループの人々の長所(強み)をうまく引き出し、活かすことが得意だ。
⑤グループなどの話し合いでは、自分の意見が反映され物事が決まることが多い。

コミュニティ感覚
①この会の人々は、お互いを尊重し合っている。
②この会への帰属意識(一体感)を感じる。
③この会は、自由に(オープンに)意見を言える雰囲気である。
④この会の人々は、信頼できる人々ばかりだ。
⑤この会での活動を通して、多くのことを学んでいる。

レディネス
①「健康づくり」について、十分な知識がある。
②「介護予防」について、十分な知識がある。
③地域での活動を行うにあたって、自分自身の準備が整っていると思う。
④地域での活動で分からないことがあっても、適切に対応できる自信がある。
⑤地域で活動するにあたって、今後も様々なことを学び続けていくだろう。

 

■ 地域を基盤としたプログラムにおける組織プロセス・評価キャパシティ・評価有益性の測定指標(安田,2013):

チームワーク
①職員のチームワークは良好である。
②職場の雰囲気はよい。
③他施設や関係者との連絡・調整は適切である。
④職員の専門性が活かされている。
⑤利用者の支援には職員の意見が尊重されている。
⑥職場でコミュニケーションがとれている。

支援のマネジメント
①支援計画がスムーズに立てられている。
②支援のモニタリングが効率的である。
③業務全般のゴールやビジョンが見えている。
④事務処理等は滞りなく行われている。

コミュニティ支援へのイニシアチブ
①地域の状況や特性に見合った支援が実施できている。
②住民が抱える問題・課題が把握できている。
③地域の行事や集会とのつながりがある。
④地域活動、支えあいの状況が把握されている。

評価キャパシティの不足
①自分の支援内容の評価にまで手が回らない。
②支援等の評価を行いたいが評価の仕方が不明。
③業務の何を評価してよいかわからない。

評価有益性意識
①自身の支援の質を向上できる。
②センターの風土や雰囲気を向上できる。
③地域や区へのアピールになる。
④新たな知識を得ることができる。
⑤データによって自身の支援を客観視できる。
⑥センターの目指すゴールが明確できる。
⑦支援の費用対効果を明らかにできる。