レクチャー
2017年度からプログラム評価論に関するレクチャーを本務校の大学院(法政大学キャリアデザイン研究科)の「コミュニティとキャリア」(4単位30回授業)の後半部分で担当することになった(前半部分は,かねてから同科目を担当されていた田中先生)。昨年度に引き続き,他大学での学部・大学院の非常勤でも担当。下記が詳細内容:
■ コミュニティとキャリア 法政大学大学院キャリアデザイン学研究科 2017年度
- 第15回 コミュニティとキャリアに関しての実践のイントロ(実践的導入①)
- 第16回 ライフキャリア支援の概要(実践的導入②)
- 第17回 プログラム評価の意義と定義を学ぶ(プログラム評価とは)
- 第18回 評価目的,評価者・ステークホルダーの役割(評価目的と評価者の役割)
- 第19回 ニーズの分類とニーズアセスメントの種類を学ぶ(ニーズアセスメント)
- 第20回 プログラムが必要となる社会的背景(問題・課題)の分析(問題分析)
- 第21回 活動方針やゴールを可視化する方法を学ぶ(ゴールの可視化)
- 第22回 プログラムを可視化するロジックモデルの作成(ロジックモデル開発①)
- 第23回 ロジックモデルを完成させる(ロジックモデル開発②)
- 第24回 評価の実施を想定した評価クエスチョンを設定する(評価クエスチョン)
- 第25回 評価が可能か否かを査定する(評価可能性アセスメント)
- 第26回 プログラムの流れ(プロセス)を評価する方法を学ぶ(プロセス評価)
- 第27回 アウトカム指標の検討を行う(アウトカム評価①)
- 第28回 実験・準実験デザインによるアウトカム評価(アウトカム評価②)
- 第29回 評価計画書・報告書の内容と作成方法を学ぶ(評価計画の策定①)
- 第30回 評価計画に関する発表とまとめを行う(評価計画の策定②)
■ プログラム評価論 [心理学特殊講義Ⅳ] 上智大学総合人間科学部 2017年度
心理学諸領域には,対人援助やコミュニティ援助といった臨床心理地域援助をはじめ,企業組織での人材育成や地域活性化を目的とした多様なプログラムやサービス(実践・介入活動)が存在する。そして,ただ単にプログラムやサービスを提供するだけでなく,それが利用者にどのような効果や成果をもたらしたのかを客観的に捉え,科学的根拠(エビデンス)として提示することが求められている。
本授業では,主に心理学の専門性に基づいた実践・介入活動をプログラムの視点から構造化し,その効果や成果をデータに基づいて評価し,活動の質向上につなげるための方法論であるプログラム評価について学ぶ。心理学の専門家が携わるプログラムは,広くは社会問題(社会的な課題)の解決,なかでも利用者やクライエントの心理的ウェルビーイングの向上を目的とすることが多い。しかし,プログラムがもたらす個人への効果や組織的な価値は,経済的指標などで捉えることが困難である。そのため,心理学研究法などの方法論を援用し,プログラムの効果を測定・評価するアプローチをとることになる。この授業では,プログラムを客観化する手順をまず習得し,そのうえで,プログラムを実証的に評価するための方法論を学ぶ。
- イントロダクション
- プログラムとは何か,プログラム評価の定義(P&R Activity 1:「評価とは」)
- 問題・課題の分析,プログラムニーズの種類とアセスメント(P&R Activity 4:「チョコレートクッキーの評価」)
- ゴールの可視化・構造化(P&R Activity 11:「意思決定」)
- インパクト理論の検討
- ロジックモデルの開発①
- ロジックモデルの開発②
- グループ発表①(プログラムの可視化)
- 評価可能性アセスメントとロジックモデルに基づいた評価クエスチョンの検討(P&R Activity 8:「評価のポリティクス」)
- アウトカム評価とは何か,アウトカム評価指標の作成
- 実験・準実験デザインによるアウトカム評価(P&R Activity 27:「評価デザイン」)
- プロセス評価とは何か,プロセス評価の指標と方法の検討(P&R Activity 28:「評価デザインの選択」)
- 評価の焦点化(P&R Activity 37:「妥当性の検討」)
- グループ発表②(評価計画の策定)
- 総括
* P&R: Preskill, H., & Russ-Eft, D. (2016). Building Evaluation Capacity: Activities for teaching and training. Sage publication.
■ プログラム評価論 [社会教育学特殊研究] 東京大学大学院教育学研究科 2017年度
教育機関や企業組織そして地域コミュニティには、対人援助・人材育成・組織開発・地域活性化などを目的とした多種多様な実践活動が存在する。これらの実践・介入活動に対して説明責任や科学的根拠(エビデンス)が求められる時代となっている。本授業では、様々な実践・介入活動をプログラムとして客観的に捉え、その結果や効果を評価し、活動の質向上につなげるための方法論を学ぶ。
プログラムの価値は、経済的指標などで捉えることが困難な個人や集団に対する教育的・心理的効果として現れることが多いため、社会調査・実験心理学・心理測定といった方法論との親和性が高い。この授業では、プログラムを客観化・可視化する手順をまず習得したうえで、具体例を通してプログラムを実証的に評価するための方法を学ぶ。
- イントロダクション
- プログラム評価の目的と評価者・ステークホルダー(P&R Activity 1:「評価とは」)
- プログラムニーズの種類とアセスメントの方法(P&R Activity 2:「評価の種類」)
- ゴールの明確化(P&R Activity 11:「意思決定」)
- インパクト理論
- ロジックモデル
- 評価可能性アセスメントと評価クエスチョン(P&R Activity 8:「評価のポリティクス」)
- アウトカム評価の概要と評価指標の作成
- 実験・準実験デザインによるアウトカム評価(P&R Activity 27:「評価デザイン」)
- プログラムの導入(インプリメンテーション)評価とプロセス評価(P&R Activity 28:「評価デザインの選択」)
- 評価アプローチ①(社会科学・理論主導,他)
- 評価アプローチ②(実用重視・エンパワメント,他)
- 評価報告書・技術報告書(テクニカルレポート)の内容と作成方法
- 総 括