心理的エンパワメント尺度

心理的エンパワメント尺度に関する予備調査に基づいて原案を作成した。今後,エンパワメント理論の定義に沿って項目を追加し,継続的な尺度の開発と有効化(validation)を行っていく。

尺度原案は因子分析の結果,10項目であったが,下記のとおり数項目(※Nの項目)を追加しデータ収集・分析を予定:

Ⅰ.「顕在化」
① 人から指摘されて,自分の良さに気づくことがある。
② 何かを達成した時,自分にもそんなことが出来るのだと実感したことがある。
③ これまでの人生や生活をふりかえるなかで,ふと自分の持っている力を再確認することがある。
④ 人との違いに気づき,自分が望んでいることがはっきりとしたことがある。(N)
⑤ これからの自分の生き方について,何となくではあるが自信を持っている。(N)

 

Ⅱ.「活用」
① 物事に取り組むとき,どうすれば自分の適性を活かせるかをまず考える。
② 仲間から自分の長所が認められている。
③ たとえ苦手なことであっても,自分の強みを活かして乗り越えようとする。
④ 何かの活動をする際,自分の適性を活かした役割を頼まれる。
⑤ 周りの人と一緒に行動するとき,自分が果たすべき役割とは何かを意識する。(N)

 

Ⅲ.「社会化」
① 自分が中心となって組織やグループを立ち上げたことがある。
② 組織やグループをより良くするために,決定権を持つ人に自らの意見や考えを伝えたことがある。
③ 自分の考えに賛同してくれる仲間と一緒に,何かを成し遂げた経験がある。
④ 何か困りごとがあれば,自分だけで抱え込まず,仲間の力を借りる。(N)
⑤ 身近で起こっている社会の問題に対して,関心がある方だ。(N)