ロジックモデルの各要因の測定

プログラムの流れをインプット→アクティビティ→アウトプット→アウトカム→インパクトの順に整理整頓して捉えるのがロジックモデル(LM)である。LMの各要因を高い信頼性のもと測定するのには一体,何項目必要なのか。特に目安は存在しない。

プログラム毎にLM要因の中身が異なるために,それらの要因を測定するのに妥当な測定指標の内容や数は,当然異なってくる。よって,測定指標の数もケースバイケースである。しかし,純粋にデータの信頼性の高さという観点のみを基準に測定指標の数を決定すると,どうなるであろうか。

は,LMの各要因の項目数を仮に変化させた場合の信頼性の変化を示したものである。例えば,80%の信頼性(一般可能性係数・クロンバックのα係数が.80に相当)を確保するためには,インプットの測定には約10 項目,アクティビティには約8項目,アウトプットには約5 項目,アウトカムには約6 項目が必要となる。

これは地域コミュニティで実施される住民が主体となったプログラムの場合であるが,同様なプログラムのLM要因の指標化において参考になると考えられる。

 

<参考>
ロジックモデルを規準とした測定指標によるコミュニティ介入のアセスメント:地域リーダーの評定に基づく介入構造の検証 安田節之 臨床心理学 15 99-108 2015年1月 LINK PDF [別刷PDF使用許可済]