■ グループウェア
大学院ゼミでは,院生自身の問題意識や研究関心を出発点とし,それを理論的かつ実証的な研究へと発展させるための方法論的支援を行います。テーマは必ずしも特定の領域に限定されるものではありません。リサーチクエスチョンの設定から先行研究の整理,研究デザインの構築,量的または質的データの分析まで体系的に学んでいきます。また私自身はこれまで主にプログラム評価論およびライフキャリア研究に取り組んできたので,これらのテーマに関心がある場合にはその学びを深めていくことも可能です(下記参考)。
プログラム評価論:キャリアに関する課題を含むさまざまな問題の解決や問題発生そのものの予防を目指す支援・介入プログラムは数多く存在しますが,「その取り組みは実際に機能しているのか」という問いに理論とデータに基づいて考察することは,実践と研究をつなぐ重要な架け橋となります。評価とは単に効果を測ることではなく,社会的実践を理論化する営みでもあります。プログラムの目的や構造を明確にし,活動と成果を結びつけたうえで,量的または質的データを用いて効果やプロセスを検証する方法を,プログラム評価論などを通して学びます。単なるアウトカムの測定にとどまらず,「なぜその変化が生じたのか」「どのような条件のもとで有効なのか」を理論的かつ実践的に検討する視点を重視します。ご自身が何らかの形で関わっているプログラムや実践活動を対象に,その効果をデータによって検証するプロセスを習得することを目指します。
ライフキャリア研究:個人が社会の中でどのようにライフキャリアを形成し,心理的エンパワメントなどの心理的資源を通して自らの人生を方向づけていくのかを実証的に探究します。さまざまな不確実性やリスクを含む現代社会において,個人がどのように強みや関係性を活かし,自身の将来を築きあげていくのかを意味づけ(meaning-making)やエンパワメント(empowerment)などの理論をもとに明らかにすることが主な研究関心です。具体的には,人生における意味づけやウェルビーイング(well-being)といった概念を軸に,それらの相互関係や変化のプロセスを検討します。個人の心理的な強みや資源が,適応や将来へのポジティブな期待をどのように支えているのかを,理論とデータの両面から考察します。
【過去の修論テーマ:大学院】
■企業内メンタリング活動によるキャリア支援に関する研究(橋本,2025)
■ 大学職員のジョブローテーションに関する評価研究(石川,2024)
■ 大学生の離学に関するリスク・予防要因の研究(葛本,2023)
■ 日本型企業における個人のキャリア自律のための組織支援研究(桑原,2022)
■ 人文科学系学部における学生の成長実感に関する研究(宮坂,2021)
■ プロジェクト型業務におけるキャリアデザインに関する研究(一柳,2019)
■ 人生100年時代における高齢者のキャリア支援に関する研究(深堀,2018)
■ 学生-教員‐職員の協働によるキャリア教育のプログラム評価研究 (小泉, 2017)
■ 建設技術者の職務特性が組織市民行動に与える影響メカニズム (田島, 2016)
■ 働く50代女性のワークライフバランス満足度に関する研究 (腰前, 2015)