コミュニティと個人について心理学的に考察する(メモ)
かねてから学部の基礎ゼミ(1年生)の課題図書として「生き心地の良い町」(岡 檀,2013,講談社)を指定しているが,今回は2年ゼミの夏休みのリーディングとしても同書を指定した。
「生き心地の良い‟コミュニティ”」についてのリアクションをみると、理想的なコミュニティやあるべきコミュニティの姿についての記述が多かった一方で、本人がそのようなコミュニティに属しているようなケースは稀で、むしろ生き心地が悪いコミュニティについての経験や批判が多かった。
そこであえて生き心地が悪いコミュニティの例を挙げ、①その特徴、②そこにいる個人の経験、③社会的関係性などを検討し、否定的であると予想されるそのコミュニティのプロセスやアウトカムとは何かについて学ぶ。そして、それが「コミュニティ心理学の価値基盤」の視点から説明可能であるかを検討する。