評価クエスチョン

調査研究にリサーチクエスチョンがあるように,評価研究には評価クエスチョンがある。両者の違いは,調査と評価の違い(例:探究の焦点,結果の一般性,重要性の基準,参考:安田,2011,p. 18の図)および誰が答えを求めているかの違い(例:研究者自身かその他のステークホルダーか)によって説明可能である。

さまざまなレベルでの評価クエスチョンは下記のように設定される:

参加者レベル
■プログラムへの参加者はどれくらいか
■参加者はプログラムがターゲットとしている母集団か
■参加者のプログラムへの認識や理解は充分なものであったか
■プログラムへの満足度は高かったか,ニーズは充足されていたか
■プログラムの実施中および実施後において,参加者は適切な行動をとっているか
■プログラムへの参加意図や動機および参加態度はどのようであったか
■介入により改善しようとしている参加者の症状の具合はどうだったか
■参加者の家族や友人等のプログラムに対する態度は適切であったか
■プログラム以外の参加者へのサポート要員はあったか

プログラム実施者レベル
■プログラムを実施するにあたって充分な数の実施者がいるか
■実施者の属性・特徴はどのようなものであるか
■どのような実施者が最も適しているか
■実施者と参加者の意思疎通・交流はうまくいっているか
■実施者は充分なトレーニングを受けているか

プログラム提供システム
■適切なプログラムの形式や活動内容で,適切な量だけサービス(プログラム)が提供されているか
■ターゲットの母集団の中で,サービス(プログラム)を受けていない人たちはいるか
■プログラムの実施場所によって,プログラムの提供の仕方の良し悪しに差があるか

プログラムの運営組織
■プログラムの活動や機能を支えるためのマンパワー(人的資源),社会的資源(例:施設等のプログラム実施場所),必要経費は充分であるか
■運営母体の組織力はどうか
■組織の人間関係(例:スタッフどうしの折り合い)は良好か

 

参考:安田・渡辺(2008,p. 91-96)