エンパワメント:メモ

エンパワメントなかでも心理的エンパワメントはコミュニティ心理学領域で広く議論されており,なかでも定義や形式(例:プロセスかアウトカムか)を中心に概念化が行われている。一方で,エンパワメントとパワー(power)概念について当該領域では,例外はあるが,あまり議論がなされていない。下記がエンパワメントの理解につながるパワー概念の次元(dimension)である:

次元その1:
■パワー・オーバー(power over):支配力(覆うちから)
■パワー・オブ(power of):関係力(関するちから)
■パワー・トゥ(power to):影響力(対するちから)

次元その2(参考):
■パワー・ウィズ(power with):共働力(ともに働くちから)
■パワー・トゥ(power to):影響力(対するちから) ※次元その1にもあり
■パワー・ウィズイン(power within):内在力(うちにあるちから)

参考:マクリーン・ハンソン(2016, p. 16-17)『パワーとエンパワメント』(クリエイツかもがわ)

エンパワメント(empowerment)が,自尊心・自尊感情(self-esteem)や自己肯定感(self-efficacy)といった心理学概念と性質を異にする点についてはまた改めて検討したい。端的には,前者にあって後者にないのは,個人をとりまく社会的環境に関して意識を持つかいなか,すなわち”Critical Awareness”があるかないかであると言われている。

心理的エンパワメント(参考LINK